FSX/P3D用オブジェクトシーナリーをMSFS2020用に変換する
Jan. 2023 by 木下
(別途、説明動画もあります。記事中のリンクを参照してください。)
SketchUPやgmaxなどで作成したFSX/P3D用モデルをMSFSに変換する場合、bglファイル以外はBlenderで直接インポートして修正等を付け加えてからMSFS用に変換するのが、細かい所に手が届いてベストな方法だと思うが、ここではBlenderでの作業をせずに
ModelConverterXだけでストレートに変換をする方法について解説する。また、Blenderでの編集についても簡単に触れておく。
なお、最初からSketchUPでモデリングをしてMSFS用に変換する場合にも、ここで説明する方法がそのまま使えると思う。
(注意)自作のモデル以外を変換する際は、著作権に十分注意すること。無断でモデルや使用画像を公開すると、莫大な損害賠償責任を負う場合があると考えるべきです。
A. プロジェクトファイルの作成
SDKから simple sceneryフォルダをコピーしてきて、中味や名前等を書き換える。
例として、プロジェクトファイル名、モデルファイル名ともに abcd とする。 書き換える名前は全て同じにする方が間違いが起きにくい。
(注意)プロジェクトファイルはデスクトップには置かない方が良い。クラウドと連携している場合、MSFSに読み込めない場合がある。
Cドライブやデスクトップ以外のDドライブ等に、My-SDK-projectsなどの名前のフォルダを作って、その中にプロジェクトフォルダを置いて作業したほうが良い。
B. FSX/P3D用モデルファイルを準備
1.一時作業フォルダを準備して、モデルファイル1つと、textureフォルダを置く。
ファイルはbgl,mdl,obj,dae,等のモデルシーナリーファイルやモデル元ファイルを、どれか1つ。
2.textureフォルダに必要なテクスチャを置く。
C. ModelConverterX(MCX)での作業
1.モデルファイルをMCXにドラッグ&ドロップすると、モデルが表示される。
2.Material Editorで、テクスチャサイズを2の乗数に変換する。4の倍数でもよいようだが、私は2の乗数で、1024x1024をよく使っている。
3.なるべく、テクスチャをPNG形式に変換する。
4.textureの数が多いなら、なるべく、minimize作業を行う。
5.変換したテクスチャを保存する。
保存先は、A.で準備したプロジェクトファイル内のPackageSources--moderlLib--textureフォルダ。
6.Export objectメニューで、gltf 形式で保存する。
保存先は、A.で準備したabcdプロジェクトファイル内のPackageSources--moderlLib--abcdフォルダ。
D. abcdプロジェクトファイルの中味の確認
A.で準備したabcdプロジェクトファイル内のPackageSources--moderlLib--abcdフォルダの中に、
abcd.bin , abcd.gltf , abcd.xml の3つのファイルが出来ていることを確認。
A.で準備したプロジェクトファイル内のPackageSources--moderlLib--textureフォルダの中に、必要なテクスチャファイルが入っていることを確認。PNG形式になっているか確認。
(参考)複数のモデルを1つのプロジェクトに収めたい場合は、別のモデルでもB.C.の作業をして、bin, gltf, xmlの3つのファイルを複数セット一緒にabcdフォルダに入れておく。
A,B.C.D.の手順の解説動画 (2023
年1月14日)
福井なまりの解説ですが、ご容赦を (笑) 。
(追記)Aの動画の中で解説している Simple Scneryフォルダは、アップデートされた最新のサンプルファイルで配置場所が少し変わりました。SDKフォルダ--Samples--DevmodeProjects--Sceneries の中にあります。
新サンプルのSceneryProject.xmlの記述内容もほんの少し変化していますが、記述を変更する部分は解説動画と同じです。新xmlの該当場所を記述変更してください。
F.MSFSのDevloperModeでの作業
1.abcdプロジェクトファイルのabcd.xmlを読み込んで配置作業をする。
(文章では複雑になるので動画を参照してください。 また、MSFS日本語WikiさんのGoogleMapの取り込みの説明ページも大変に参考になる文章です。)
(参考)プロジェクト内に2つ以上のモデルがある場合は、それぞれのモデルについて配置作業を行う。
2.saveボタンで、scneフォルダに配置結果を保存する。
3.ビルド作業をする。ワンクリックのみの作業。
4.念のためMSFSを一旦終了させる。
G. MSFSに読み込ませるための作業
F.の作業によって、abcdプロジェクト内の Packages フォルダ内に abcd
というフォルダが出来ているので、それをMSFSのCommunityフォルダに入れる。
(参考1)私は、Communityフォルダに直接には入れず、Dドライブのシーナリーフォルダに入れて、abcdのショートカットをMSFSのCommunityフォルダに入れています。
MSFSのインストールされているSSDドライブ容量の減少を少しでも防ぐためです。
(参考2)変換後のモデルが自分のPCのMSFSでは表示されるのに、他のPCのMSFSでは表示されないことがありましたが、H.の手順のBlenderによる修正・追加作業を行うと解決しました。
H. Blenderによる修正・追加作業
・予め1つのプラグインをBlender内にインストールしておくこと。拙WEBのこのページに解説あり。
・プラグインが今のところアップデートされていないため、最新版のBlenderではMSFS用出力が出来ないので、Ver3.0より以前の
Blenderで行う。
2023年9月時点で、MSFS公式のプラグインが出ているので、そちらを使う方がよいと思われる。Blenderのバージョンは3.3.xのみ対応。2023年11月更新の4.0での動作は未確認。
1.Dで確認したabcd.gltfをBlenderにインポートする。
2.修正・追加などを行う。
モデルの金属質・ざらつき度合いの調整や、ライトの追加、着陸可能な面の追加など、修正・追加のメリットは大きい。
3.修正・追加が終わったらblendファイルで保存する。
4.MSFS用のファイルをエクスポートする。
D.で確認したbin , gltf , xmlファイルに上書きすればOK。
5.D.手順に戻ってから、F.G.へと進む。
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F.G.の手順の解説動画 (2023年1月
15日)
H.の手順の解説動画(2023年1月16日)